石川県知事 谷本 正憲殿
日本共産党石川県委員会
委員長 広瀬 武吉
無駄と環境破壊の公共事業の典型として、いま大型ダム事業が全国で問題になっています。世界の流れも「コンクリートダムからの脱却」というなかで、日本でも昨年4月、鳥取県の片山知事は治水と利水の両面から中部ダムは必要ないと中止を決め、河川改修に改めました。今年2月には長野県の田中知事が「脱ダム宣言」を発表し、環境に多大な負担を強いるコンクリートダムは今後できるだけつくらずに、造林事業や河川改修事業に力を入れる方針を打ち出しました。旧建設省の河川審議会の答申にも、ダム建設以外の治水方針も検討していくことが盛り込まれています。
こうしたなかで、わが党の「しんぶん赤旗」は全国のダム工事について、ゼネコン業界の「談合」で本命とされた企業名一覧をしるした内部文書を入手して報道(8月30日)し、大きな反響を呼んでいます。
これは、ダム工事の大手下請け企業(山崎建設)が1995年12月に作成したもので、その後入札された国・公団・地方自治体の26件のダム工事のうち、本命とされた企業が受注したケースは22件(84.6%)あります。このなかには1996年10月18日に入札された石川県発注の九谷ダムも含まれていますが、内部文書に記載された企業と実際の落札結果は的中しています。しかも、入札予定価格189億3100円に対し、入札価格は188億円で、実に99.3%で落札しています。他方、「談合」が不成立となったダム工事では、入札予定価格の64%で落札しており、「談合」による高値受注の実体が浮き彫りになっています。
また、今後発注予定のダムで、落札予定者が記載されているものが34ヶ所あり、そのなかに辰巳ダムも含まれていることは重大です。
わが党は、「談合」そのものに遺憾の意を表明するとともに、治水対策としての根拠が薄れている現状で、しかも、貴重な文化遺産である辰巳用水を保存し、さらに、絶滅が危惧されるミゾゴイなどの保護をはじめ、貴重な環境を守るためにも、左記の点について申し入れるものです。
記
1、九谷ダム工事契約の「談合」の真相を調査究明し、県民に明らかにすること。
1、ダム建設先にありき≠フ辰巳ダム建設は中止し、ダムに頼らない治水対策、河川管理のあり方を検討すること。
以上
○ダム建設先にありき の辰巳ダムの建設中止を申し入れます
2001年9月25日